2016年7月4日月曜日

とおりゃんせ(通りゃんせ)

通りゃんせ

歌詞

通りゃんせ 通りゃんせ
ここはどこの 細道じゃ
天神さまの 細道じゃ
ちっと通して 下しゃんせ
御用のないもの 通しゃせぬ
この子の七つの お祝いに
お札を納めに まいります
行きはよいよい 帰りはこわい
こわいながらも
通りゃんせ 通りゃんせ

意味
通りなさい、通りなさい。
ここは、どこの細道ですか?
天神様の細道ですよ。
ちょっと通して下さいませんか?
御用の無い者は、通しはしません。
この子の七つの御祝いに、御札を納めに参ります。
行きは良いですが、帰りは難しい。
難しいが、
通りなさい、通りなさい。


昔は、乳幼児死亡率の高く、子供が7歳まで生きることが難しかった。
そのため、無事な成長を願うために、赤ん坊が生まれた直後に、紙を人型に切ったものや氏神のお札を神棚へまつり、 7歳までの守り神とするという儀式が行われたそうです。
つまり、7つまでは子供に宿る魂は安定していないので、神様に守って貰います。
そして、7つの御祝いを納めた時点で、天神様の守護を失うわけです。
7つを越すと、神様から「これからは自分で自分を守りなさい」となります。
しかし、それだけでは帰りはこわいとはなりません。なぜなら無事家に帰ったあとも怖いはずだからです。そのためこの説の可能性は少ないと言われています。
では、どんな説がもっとも近いのか!
それは子供の間引き説です。
生活の苦しい、農民よりもずっと苦しい人々の歌だと聞きます。
食べるものがないので、子どもを仕方なしに殺すということです。(ひとり殺しては一つ、コケシ(子消し)をつくって供養します。)
天神様の神社を参拝した客が見た機密事項を外部に漏らさないように、管理していた関所がありました。
関所は、入る時は比較的簡単に中に入れてくれますが、出る時は、検閲が厳しかったといいます。
帰りにそこを通るときに7つの子供と来たにも関わらず、帰りにはその子供がいない為、理由を聞かれるのが怖いというお話です。
結局、答えられなくて関所の門番に殺されたという童揺でした。


ちなにに替え歌も紹介します。
帰りゃんせ(替歌)
かえりゃんせ  かえりゃんせ
お宮のご用が  済んだなら 
この道通って  かえりゃんせ
お宮のご用は  済んだけど 
かわたれ時には お化けが出ます
帰りのおみやげ何買うた? 
お寿司にお団子柏餅
お寿司をくれねば通らせぬ 
おっとさんのおみやげあげられぬ
とった子返せば通らせる
返しましょう 返しましょう
云ったはずだよ帰りが怖い

替歌
通りゃんせ  通りゃんせ
ここは冥府の細道じゃ
鬼神様の細道じゃ
ちっと通して下しゃんせ
贄(にえす)のないもの通しゃせぬ
この子の七つの弔いに  供養を頼みに参ります
生きはよいよい  還りはこわい
こわいながらも
とおりゃんせ  とおりゃんせ

↑この替歌はとある漫画家によって有名になりました